アスフェルド学園はドラゴンクエスト10の世界観を壊している?
そんなことはないと思います。レンダーシアのどこかに学園があって列車で行けるという、ちょっと説明くさい設定になっていますが、壊してはいないでしょう。
外の世界であれだけ強かったのに学園内では弱っちいのも、新しい職業「学生」をやっていると考えれば、新職業をレベル1からやり直す従来のシステムに近いと思います。
批判されるのは、多分、絵が・・・(後述)。
アスフェルド学園は別のゲーム
外の世界と隔絶されているだけに、外の世界との連続性がなく、違和感はあります。実質的には、ドラゴンクエスト10の中に「ドラゴンクエスト アスフェルド学園」という別のゲームが作られた状態であると言えるでしょう。思えば、紅玉館や妖精図書館も「別のゲーム」でした。
ポジティブに考えれば、ドラゴンクエスト10の料金だけで別のゲームも遊べるなんて「お得」です。
アスフェルド学園は無駄に作りこみすぎ?
無駄・・・とは思いませんが、挑戦的な試みであるとは思います。具体的には、主要キャラクターに話しかけるとキャラクターの拡大画像が表示されて動くという点。話しかけると拡大画像が表示されるという仕組み自体は新しいものではなく、ラグナロクオンラインは最初からそうですし、ドラゴンクエストモンスターパレードもそうです。
アニメーションするというのは私にとっては新しく、技術陣は苦労したのではないかと思いました。
つまりアスフェルド学園は「挑戦」?
私はそうだと思っています。挑戦というか実験というか、多くの人がプレイしている環境でそれをやってみたかったのではないでしょうか。
ドラゴンクエストは30周年で、当初のファミコンよりハードウェアの表現力が大幅にアップし、自分のキャラクターは喋らない、町の人の姿も小さなドット絵、ピコピコ音だったものが、今ではその気になればキャラクターの声を出すこともできる(これはヒーローズでやっていましたか)、写真画質の絵も出せる、オーケストラ音源、その時代にできる表現というものがあります。
あまり古い表現にこだわっていると、この先何十年もドラゴンクエストシリーズが続いて行くか疑わしいです。色んなことをやってみて、ユーザーに受け入れられるものを残して行けば良いと思います。
りっきーはじめ開発・運営陣による、未来へ道を模索する動きの一環と受け取っています。
「挑戦」と言っても色々なレベルでの挑戦があると思いますが、アスフェルド学園に最初に来た時には桜が咲いていて、奇麗だなと思ったのですが、学園のストーリー(4月~6月まで実装済)をクリアすると、ひまわりが咲いているんですよ。それでいて、他のプレーヤーと同じマップにいるのです。
何でもないことのようですが、この仕組みを使えばがけっぷち村の復興も不可能ではありません(そこか)。
絵が「萌え絵」でドラゴンクエストの絵ではないのでは?
これもかなり挑戦的だと思います。キャラクターの通常の画像というか3Dモデルはドラゴンクエスト10を踏襲して髪型を変えた程度のようですが、話しかけたときに表示される拡大画像が、スキルマスターと同じように、ドラゴンクエストの絵ではない感じを受けます。
元々、映像はプレーヤーに想像させる部分が多かったと思うのですが、そこをプレーヤー任せにしないで作る側が絵を出してきた。すると、それに対する「感想」が当然生まれます。スキルマスターのときもそうでしたが、必ずしも肯定的な感想ばかりではないことも当然と言えます。
肯定的に言えば、従来のドラゴンクエストも鳥山明などの原画があり、それをゲーム内では忠実に再現できなかったのを、より忠実に再現したとも言えます。その原画(鳥山明の絵ではない!?)自体に対する賛否があると思いますが。
鳥山明の寿命は永遠ではありません。いつか必ず、違う人の絵にしなけれればならなくなります。
やりこみ要素が作業すぎる
これはどんなRPGでも最後はそうなるような気がします。最初は数字を増やす作業が楽しくても、最後まで同じ方法だと飽きる。武道場の迷宮でメタルを倒す作業、スキルを厳選する作業、通貨を増やす作業、合コンで武器を強くする作業(敵が3種類しかいない)。
やり込む人が増えれば、この手の意見(批判)は増えると思います。
学園を作ってる暇があったら本編を充実させるべき?
これは、この前りっきーが一生懸命情報を発信していましたね。「決して本編をおろそかにしているわけではなくて、本編はちゃんと作った上で学園を・・・」でしたか。
それでも批判されるのは、本編のメインストーリーに対する期待がとても高いことの裏返しだと思います。メインストーリーを客観的に評価してみようとすると、別に悪いストーリーではありません。ただ、ナドラガンドのマップの閉塞感(自由に動ける感じの少なさ)、ストーリーが一本道でマップも順次追加なので、五大陸編やレンダーシアのときのような「広い!」「自由!」という感じが非常に乏しい。それで、どうもストーリー自体が貧弱だったかのような「印象」を持ってしまいがちになるのだと思います。
それが学園のせいかというと、そうではないと思います。決められたストーリーに沿って作りこんで行っただけでしょうから。バージョン3は、順次次のマップへ進める=マップが追加されて行くようなストーリーにしてしまったから・・・。
提案広場の流れが変わった?
最初は無闇に「これはダメだ」という意見(提案ではなくて意見)が多かったように思いますが、今見ると、「ここはこうした方が」という要望系が増えていると思います(そうじゃない提案は削除されているのかも知れませんが)。例えば「体操着を実装して欲しい」「学園内ではデイン系呪文を使いたい」は、賛成の割合が多いです。ある程度プレイしてそれなりに楽しんでいる層の意見が表面に出てきたと言えるでしょう。
「アスフェルド学園のストーリーを映写機で」という提案も、「もう1回見たい」というのは当然出てくる要望だと思います。賛否は半々くらいですが。